幼稚園教諭という仕事は子どもが好きな人なら誰もが1回は考えたことのある職業だと思います。
子どもたちが友だちや先生と思いきり遊び、歌をうたったり、絵を描いたり、笑顔がいっぱいで楽しい仕事というイメージかもしれません。
幼稚園で働いていると周囲の方から子どもと遊んでたらいいんでしょ?子どもが帰ったあとは、のんびりしてるんでしょ?楽そう!なんて言われることがあります。
逆に、子どもが達のお世話なんて大変!よくやるね!なんて言われることもあります。結局のところ幼稚園の仕事というのは外から見ただけではわからないようです。
ですので、今回は幼稚園教諭の仕事ってどんなものなのか、具体例を挙げながらお伝えできたらと思います。
- 幼稚園教諭の1日のスケジュール
- 幼稚園教諭の1年のスケジュール
- 幼稚園教諭をしていてつらいと思うこと
これから幼稚園で働きたいと考えている方の参考になればと思います。
幼稚園教諭の1日のスケジュールを紹介
幼稚園ってどんな仕事をするのかわからないという方もいらっしゃると思いますので、まずは1日のスケジュールについて紹介させていただきます。
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[ti label=”8時前には出勤” title=”子どもたちの登園準備”]
幼稚園教諭の仕事はまず、朝が早いです。勤務開始時間は8時30分からの園が多いと思いますが、朝、子どもたちが登園してくる前に、お部屋の空気を入れ替えます。
そして朝の支度がスムーズにできるよう環境を整えます。そのため8時前には出勤される先生が多いのではと思います。早出の先生がいてその先生がして下さることもあります。
そして、すぐ子どもたちは登園してきます。バスでお迎えへ行く園もあると思います。受け入れをし、必要な場合は保護者と連携をとります。
受け入れ時、子ども達の表情や体調に変化がないかしっかり観察します。そして子どもたちが朝の支度をするのを手伝ったり見守ったりします。
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[ti label=”10時30分” title=”遊びの時間”]
受け入れや子どもたちの支度が終わったら遊びの時間です。この時間、先生は、一緒に遊びながらクラスの子ども達の様子をしっかりみます。
トラブルはないか、子ども同士のやりとり、人間関係、どんな遊びをしているかなど…この時間の子ども達の様子が今後の活動へとつながっていくのでこの時間はとても大切です。
その後、クラスで集まり活動をします。朝の会で歌を歌ったり出席確認をして子どもたちの健康状態もこの時しっかり確認します。
そして、その日のメイン活動へと移ります。ゲームをしたり、絵を描いたり、体を動かしたり…その時、子どもたちにつけたい力に応じて活動を仕組んでいきます。
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[ti label=”12時” title=”昼食”]
その後は昼食です。お弁当だったり給食だったり園によって違いますが、基本的な食事のマナーを知らせながら一緒に食べます。
その後は昼食の片付けや、連絡ノートの記入などバタバタと時間が過ぎていきます。子どもたちは昼食の片付け、歯磨きなどをし自由遊びを楽しみます。
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[ti label=”14時” title=”降園時間”]
すぐに降園時間が近づき、またお部屋に集まり帰りの用意をして、帰りの会をして降園指導をします。
バスで送る園や歩いて保護者の待つ場所まで連れていくなどその辺りは様々ですが、安全に保護者の元へ子どもたちを送り届けます。
子どもたちが、帰ると部屋の片付け、掃除、トイレや廊下などもキレイに掃除をして、翌日子どもたちが、気持ちよく過ごせるようにします。
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[ti label=”15時” title=”職員会議”]
そして先生たちで集まり、その日の振り返りをします。今日あの子はどうだった、あの活動はもっとこうした方がよかったのでは?など細かく話をし、明日からの保育に生かします。
その後は、明日からの保育の準備や教材研究、保育の計画を立てたりし、よりよい保育ができるようにします。明日への保育の見通しが持てたら退勤します。
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これが1日の流れです。ここに行事も入ってくるので、この流れのように仕事が進まないこともあります。
幼稚園教諭の1年のスケジュール
「幼稚園教諭の1日」で紹介したように、行事に向けて取り組んでいくこもあります。行事1つ1つにもきちんと狙いがあって、行事を追えるごとに子どもの成長を感じられるので大変ではありますが、やりがいもあります。
行事の大きさや狙い、進め方は園によって様々ですが、1年を通してどんな行事があるか、新年度を迎えるところから簡単に紹介していきます。
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[ti label=”4月” title=”入園式”]
進級した子どもを迎え、一つ大きくなったことを喜び、新しいクラス、新しい担任、新しい友だちと新しい生活に期待が持てるようにします。
そのすぐ数日後に入園式があります。保護者や子どもたちと、入園することを喜びこれからはじまる園生活に期待が持てるようにするものです。
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[ti label=”4月後半~5月初旬頃” title=”家庭訪問”]子どもたちが、園生活に慣れはじめたら…これから保護者と同じ気持ちで子どもたちを見ていけるようにしっかり話をしていきます。[/ti]
[ti label=”6月” title=”プール開き”]プール開きが始まります。子どもたちが水に慣れ楽しむためのイベントです。水に触れることで夏の遊びを体験するという狙いもあります。[/ti]
[ti label=”7月” title=”終業式”]
安全に健康に過ごせるためや、伝統行事についても一緒に触れたり考えたりしていきます。学期の終わりには終業式をします。
終業式ではその学期ごとに振り返り、がんばったこと、できるようになったことなどを喜び合い、これから入る長期休みが健康に安全に、そして規則正しい生活が送れるよう指導をしていきます。
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[ti label=”9月” title=”始業式”]
夏休みが終わり園児たちが久しぶりに登園します。夏休み期間中に何か問題がなかったか保護者にヒアリングをしたり、子どもたちの様子をしっかりと観察します。[/ti]
[ti label=”9~10月” title=”運動会”]
体育的な指導はもちろんですが友達と一緒にがんばることや協力することのすばらしさも伝えていきます。[/ti]
[ti label=”12月” title=”発表会・クリスマス会”]
発表会で音楽的なこと言語的なことの指導を含め、やはり友だちと一緒にすることの心地よさ、大切さを感じられるようにしていきます。
クリスマスという行事に触れ、楽しい気持ち、がんばった気持ちいっぱいで2学期を終えます。
学期の終わりごとに個人懇談をしている園が多いです。1学期間でできるようになったこと、力をつけていってほしいことなどを具体的に話をします。
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[ti label=”12月~1月” title=”冬休み・始業式・お餅つき”]
夏休みと違い期間は短いですが冬休みがあります。夏休み終わりと同様に子どもたちの状況は始業式にはいつも以上にチェックします。
新年を迎え、良い一年を過ごすことができるようにと子どもたちと餅つきも1月に行います。
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[ti label=”3月” title=”お別れ会・卒園式・終業式”]
卒園式では幼稚園でたくさん成長したことを保護者と一緒に喜び小学校へと送り出していきます。
在園児もたくさんできるようになったことを喜び次の学年へと送り出していきます。他にも参観日やお祭りなど園によってはされているところもあると思います。
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以上が幼稚園の一年のスケジュールです。イベントが基本的には毎月あります。ここには記載していないイベントを行っている幼稚園もたくさんあります。
幼稚園教諭は楽じゃない!つらいこともたくさんある!
幼稚園で子どもと一緒に過ごすなかで、楽しい!子どものできるようになったことを見て、うれしい!と感じることがたくさんあります。行事を終える度にクラスのまとまりを感じ、やりがいも感じることができます。
でも、そう感じるまでには大変なことやつらいことがたくさんあります。そんな部分をお伝えします。
仕事量が多い
まず、仕事の量が多いです。子どもたちに保育を提供するためには、どんな保育内容で、どんなねらいで保育をしていくのか、事前に計画を立てなければなりません。
1年を通しての計画から、月、週、日とより細かな計画、ねらいを立て日々の保育をしていきます。これを毎日、毎週、毎月と行っていきます。
この書類だけでも大変ですが、他にも課題のある児童には個別で計画を立て、継続的に書きかえたりしなければなりません。出席簿や子どもたちの出席ノートの管理など事務的なこともたくさんあります。
日々の保育を進めて行くなかでもよりわかりやすい保育をと思うと教材の準備、環境整備などにも時間をとられます。
このような仕事を時間内にこなしていくのは大変で、残業はもちろん、家庭への仕事の持ち帰りもあり、プライベートが削られることもあります。
職員会議での意見交換もつらい!
日々の保育の振り返りのために職員会議などではしっかり意見交換をします。的確なアドバイスなことがほとんどです。
ただ、やはり言われたくないことまで言われてしまうこともあります。そこを受け入れるのもなかなか大変です。
保護者トラブルもある
また保護者ともうまく連携をとっていかないとトラブルになってしまうこともあります。きちんと伝えたつもりがうまく伝わっていなかったり、そんなつもりではなかったのに…ということも稀にあります。
言葉の一つ一つに気をつけながら保護者やの対応をしていかなければならないのでそこにもかなり労力を使います。
最後に
幼稚園教諭の仕事量はめちゃくちゃあります。たくさん仕事をしたのにも関わらず思いどおりにいかなかったりすると嫌な思いをすることもあります。
幼稚園教諭は楽しいことばかりではない!
それは確かですが、子どもたちの笑顔に癒され、子どもたちのパワーに励まされながら幼稚園で働くとこにやりがいを感じることができるのではと思います。
子どもが好きだからといって安易に考えるのではなく、ある程度覚悟をしてこの業界に入って欲しいなと思います。
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