保育士の仕事といえばどんなイメージでしょうか?実は、保育士の仕事内容って意外と知らない方が多いんです。
「保育士=保育をする・子どもと一緒に遊ぶ」
そんなイメージの方が多いとは思いますが、そのイメージは半分正解で半分不正解です。もちろん子ども相手には全力で取り組んでいかないといけません。
しかし、保育園はそれだけでは運営できません。やはり保育以外の面でも様々な業務があります。
担任保育士だとそこまで意識することは少ないかもしれませんが役職が付くとそうもいきません。今まで経験したことのない業務も待っています。
今回は私が保育園で役職が付いて良かったこと・悪かったことをお伝えしたいと思います。
ちなみに私は30代男性保育士です。現在副主任2年目で今年度は担任も兼務しています。
そのことを加味して読んでいただければと思います。
保育園で役職が付いてよかったこと
- 給料が上がった
- 運営に関することも学べるようになった
- 保育園全体を見る機会が増えるので視野が広がる
①給料が上がった
いきなりお金の話かと思われるかもしれませんが、正直これが一番重要だと思っています。本音だけ言うと本当は運営など気にせず保育に集中したい。保育を極めたい。
しかし世の中そんなに甘くはないんですよね。家庭を持つとお金は必要です。そのためには稼がないといけない。役職の有無で月々の給料が数万円変わってきます。
年間にすると大きく差が出ますし、処遇改善でプラスαいただけます。それがあるとないとでは全く違ってきます。
②運営に関することも学べるようになった
上記で述べたように、生活していく上ではお金は必要。ということは昇給昇格は不可欠ということになります。
そのためには保育以外のことも経験していかないといけない。ただしそれは決してマイナスなことではなく、むしろプラスと捉えるべきです。
これからも長い保育士人生、自分もどんどん上の立場になっていくためには必ず理解する必要がある業務です。
早いうちから経験し、理解しておくことが必ず今後に繋がってきます。もちろん全てを理解できているかと言われれば難しいですが、自分の知らなかったことが様々な場所で動いている、行われているんだ。
それを今から勉強していくんだと思えば、プレッシャーにもなりますがモチベーションにもなると思います。
③保育園全体を見る機会が増えるので視野が広がる
役職が付くことで視野は確実に広がります。役職が付くと当たり前ですが、園全体を見ていく必要があります。いろんなところにアンテナを張らなければなりません。忙しいかもしれませんが、確実に自分のスキルアップにつながります。
「ここはこうしたらいいのに」「こんなこともあるのに」
担任の時は同僚と話していた雑談・余談も、役職が付くと指導・アドバイスになります。
発言には気を付けないといけなくなる機会も増えますが、今まで気付けなかったことに気付けるようにもなってきますし、それを相手に伝えることで自分のスキルアップにもつながります。
担任じゃないから保育のスキルを伸ばせない!なんてことはありません。役職が付いても毎日が勉強!すべてが自分にとって有益な時間です。
保育園で役職が付いて困ったこと
- 最初は他の保育士がなかなか話を聞いてくれないこともあった
- 女性に話かけるのに一層気を遣うようになった
- 他の保育士を優先する機会が増えた
①最初は他の保育士がなかなか話を聞いてくれない
役職が付いて初めの頃は他の保育士が私の話をなかなか聞いてくれませんでした。私の場合少し特殊な事情があったからです。
- 自分は男性保育士だということ
- 年齢も他の保育士とそんなに変わらない
- 昇給に伴い転勤になったので配属園は初めての所
- 職員もほぼ知らない人
このような事情があったので当たり前といえば当たり前かもしれません。分かってはいたけれど最初はとても苦労しました。
しかし、こればかりはそんなすぐに解決できる問題ではありません。当たり前ですが信頼関係が築けていないと誰も耳を傾けてはくれません。
自分のことをわかってもらうというよりも、最初は相手のことを理解するところから始めました。相手の意見を尊重するです。
まず相手の意見に同調する。自分の意見は二の次。実践してみてダメだった時に自分の意見を伝えてみる。
遠回りかもしれませんが、長い目で見れば自分の居場所を確保するのに必要なことだったので、それが今に活きているんだと思います。
②女性に話かけるのに一層気を遣うようになった
自分でもびっくりしたのですが、今まで特になんとも思っていなかった女性との接し方にとても困りました。
今までは普通に友達感覚でも話すことができていたのに、立場が変わると「この言い方だとどう思われるんだろう」「嫌な思いをしないだろうか?」そんなことを考えるようになりました。
相手からしても女性の上司から言われたことと男性の上司から言われたこと。同じ内容でも伝わり方や感じ方は変わると思います。そう思ったら何が正解かわからない時期がありました。
これも結局①と同じなのですが、まず同調するということがいいのではないかというのが私の意見です。
もちろん何でもかんでも同調していいわけではありませんが、失敗しても問題ないくらいのものであればまずやってみる、そこから一緒にまた考える。部下の育成方法と同じですが、そこから始めてもいいんではないかと感じました。
とにかく相手(女性)の考えをまず受け止める。そこから一緒に判断していく。これに尽きると思います。
③他の保育士を優先する機会が増えた
当たり前ですし仕方のないことですが、役職が付いて自分の時間は確実に減ります。今は担任も兼務しているので、まずはクラス優先。
もし他のクラスで欠員が出たら自分が行くか、クラスのメンバーに回ってもらう。言ってしまえば便利屋です。
でも、役職が付くというのはそういうことだと思います。多少なりとも給料を多くいただいているわけですし、その中でいかに自分が効率よくやるかがカギになってきます。
私はこれが完全なデメリットとは思っていなくて、時間を削られる中でどうやりくりするかで自分も成長できると思っています。
もちろんしんどいことは多々あります。しかし、その中で一日上手く乗り切ることができた時には密かな達成感を感じています。
男性保育士で役職が付くと苦労も多い
保育園は女性のが多く女性の職場と言ってもいいくらいです。そのため男性保育士というだけで苦労することや悩むことも多いです。
ですので、男性保育士で役職が付くと女性保育士以上に悩みは増えるんじゃないかなと思います。
ですが、それは解決できないものではありません。特効薬はありませんが時間をかけて関わっていくことで必ず改善されていきます。
男性保育士は家族を養っていかないといけない場合があります。転職をしてしまうと給料も下がってしまうことも考えられるので安易に転職もできません。
定年まで一生働く職場である可能性もあるので、しっかりと今の職場で地に足をつけて周囲の方の信頼を勝ち取るように頑張っていってもらえればと思います。
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