将来子どもと関わる仕事をしたいと思って保育士を目指そうと思っている方もいると思いますが、保育園と幼稚園どちらで勤務することを希望していますか?
どっちもそんなに変わりはないんじゃないかと思っている方もいるかもしれませんが実はけっこう違いがあるんです。
保育園で4年勤め、幼稚園で5年勤めた私が両者の違いについて詳しく紹介させていただきます。
保育園と幼稚園の違いを紹介
保育園と幼稚園の違いですが、まずはお預かりする子どもの年齢が違うので、関わり方や援助の仕方は大きく違ってきます。その他にも違いは多々あります。
保育の目的が異なる
また、保育園では仕事などで家庭での保育が難しい子どもをお預かりするので、生活習慣を身に付けることが基本となります。
特に0、1歳児は睡眠、食事、排泄、清潔などの基本的な生活をしながら、遊んでいくようになります。
徐々に年齢が上がってくると身の回りのことが自分で出来るようになるので、遊びの幅が広がり、友達との関わり方なども指導していくようになります。
それに対して幼稚園は教育の場でもあるので、生活習慣についても指導していきますが遊びが中心となります。
遊びを通して自分を発揮すること、友達との関わり方やルールを守ることの大切さ、なども知らせていきます。また園にもよりますが、ワークなどを使い、お勉強の時間を設けているところもあります。
保育時間が大きく違う
保育園は早朝保育、延長保育があり、それを利用する子どもも多く、朝から夜までずっと子どもがいます。
そのため、保育園ではゆっくり子どものことについてや、行事について話し合う(職員会議)時間が取りにくいです。お昼寝の時間や夕方に時間を決め、集まり話し合うということが多いです。
それに対して幼稚園は8時頃~14時くらいまでが本来の保育時間となっている園が多いと思います。
幼稚園も、早朝保育、延長保育はあると思いますが、保育園ほどたくさんの子どもが利用するわけではない、という園がほとんどです。
そのため、幼稚園の先生は子どもと離れて過ごす時間が保育園の先生よりは多いです。だからといって幼稚園の先生が決して楽ということではありません。
子どもと離れている時間こそ子どもの為の時間でもあります。先生たちで集まり、その日の振り返りをします。
また、子どもたちの情報を共有し、あの時の声掛けはどうだったか、明日はどうしたらいいか…など細かいこともしっかり意見を出し話し合います。
他にもこれから保育をしていく製作の内容を考えたり、使うものを検討したり…と教材研究もするなど、仕事はたくさんあります。
幼稚園は子どもの長期休みがある
幼稚園は学校と同じように夏、春、冬ほ長期の休みがありますが、ここも先生達はゆっくりする時間ではありません。
学期ごとの振り返り、次の学期の計画や課題のある子どもについての指導を考えたり、事例を取り上げカンファレンスをしたりと子どもたちのため、また自分の中のスキルを高めるためにたくさん時間を費やしています。
幼稚園では子どもを直接見て、一緒に遊び、指導していくこともたくさんありますが、子どもと離れ、より良い学級になるため、より良い保育をするために時間をとり、意見を出しあうことが多いかなと思います。
クラス運営の人数が違う
クラス運営についても異なり、保育園は複数担任であることが多いですが、幼稚園は一人で担任を持つことが多いです。
複数担任でのクラス運営は連携し合い、支え合いながら進めていくので、刺激を受けること、勉強になることもたくさんありますが、上手くいかないこともあります。
それに対し幼稚園では一人担任であるので、全部自分でしないといけないし責任はかなり重いです。しかし、そのぶんやりがいもあるのではと思います。
働くなら保育園と幼稚園どちらがオススメ?
私は保育園と幼稚園どちらでも働かせて頂きました。どちらも良いところがあり、悪いところもありました。
ただ、個人的に保育者としてたくさん学ばせてもらい成長させてもらった、と思えた経験は幼稚園の方が多いです。
保育園では日々の業務に追われて子どものことについて考える余裕はありませんでしたが、幼稚園では職員全員で真剣に考える機会が多くあり成長に繋がったと思います。
もちろん、保育園で4年間働いてきた経験があったからこそそう思えたんだとは思います。
保育園と幼稚園両方で働くと得るものも多い
私は保育園と幼稚園両方で働くという貴重な経験ができました。一方だけで働いていたら気づかないようなことにも気づくことができました。
また、保育園での経験を幼稚園で活かすこともできました。ですので、私は両方で働いてみることをオススメします。
今は保育士資格と幼稚園教諭免許を両方取得する時代です。「認定こども園」に就職する場合は原則として幼稚園教諭免許と保育士資格の両方が必要となります。
ですので、どちらか一方に絞るのではなく、取得できるようであれば両方取得しておきましょう。そうすることで選択肢も広がることになりますよ。
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